スロバキアのクリスマス

 クリスマスはスロバキア人にとって一年で最も大切で、楽しみにしている日。ヨーロッパの他の国々でもクリスマスをお祝いしますが、習慣は地域ごとに異なります。

 スロバキア人がクリスマスシーズンをどのように過ごすかご紹介します🎄。

クリスマスツリー

 スロバキアではどの家庭もクリスマスツリーを飾ります。クリスマス前になると、スーパーの駐車場などでもみの木が売り出されます。

 プラスチックのツリーも売られていますが、スロバキアの多くの家庭では本物のもみの木を使って飾り付けします。

 クリスマスが過ぎてもしばらくは飾っておきますが、その後は捨ててしまうようで、木のことを思うと少し心が痛みます🌳。

クリスマスマーケット

 ヨーロッパのクリスマスと言えばクリスマスマーケット🎄。スロバキアでもクリスマスの数週間前から都市ごとにクリスマスマーケットが開かれます。

 広場に小さな屋台が軒を連ね、地元の人や観光客、子どもからお年寄りまで、みんな、クリスマスの雰囲気を楽しんでいます🎅。

 ただし、ほとんどのクリスマスマーケットはクリスマス直前までの開催なので、観光で訪れる方は注意です。

クリスマスマーケット

聖ニコラウスの日

 スロバキアではクリスマスの前にもうひとつのクリスマスがあります。

 貧しい人に手を差し伸べてきた聖人、ニコラウス (スロバキア語ではミクラーシュMikuláš) の命日、12月6日にお祝い?をします。

 ニコラウスは赤いコートと白いヒゲがトレードマークで、それが徐々にサンタクロースに変わっていったとも言われています。

 確かに、聖ニコラウス→セイントニコラウス→サントゥクラス→サンタクロースと、響きが似ていて納得です😆。

 お祝いと行っても、クリスマスほど盛大なものはありませんが、子どもたちは5日の夜にきれいにしたブーツや靴下を窓の近くにおいておくと、次の朝、ニコラスからのお菓子が入っている、という習慣があります。

 まさに、日本のサンタさんにそっくり🎅。

 そして、申し訳ないことに理由はわからないのですが、みかんを食べます🍊。

 街でも運が良ければ聖ニコラスと天使と悪魔がお菓子を配っているのに出会うことができます😄。

クリスマスディナー

 日本のクリスマスディナーと言えばケンタッキーチキンとクリスマスケーキが定番ですが、スロバキアにも伝統的なクリスマスメニューがあります。

カプスニツァ

 まずはこちらのカプスニツァ。ザワークラウト(発酵キャベツ)のスープです。

 酸っぱいスープは日本人にはなじみがありませんが、キャベツの他にソーセージやお肉がゴロゴロ入っていて食べ応え抜群。

 クリスマスには欠かせない、スロバキアの伝統的なスープです🍲。

http://www.chiipoyo.sk/blog/kapustnica/

 クリスマスの伝統的な食事はなんと、鯉🎏!

 キリスト教ではクリスマスイブの24日は肉を食べてはいけないと言う習わしがあるようで、肉のかわりに鯉を食べます。

 魚なら何でも良いのでは?と思いますが、内陸国のスロバキアで、新鮮な魚を食べようと思ったら淡水魚になってしまうものと思われます。

 最近では宗教や伝統にこだわらない人も多く、鯉の代わりに冷凍サーモンを買ってきたり、肉を食べる人も普通にいます😅。

たくさんのクッキー

 日本ではクリスマスと言えばホールケーキをみんなで食べることが多いですが、スロバキアのクリスマスデザートはケーキではなくクッキーなどの焼き菓子が多いです。

 それぞれの家庭で、尋常じゃないほどのクッキーを焼きます。食べても食べても次から次へお母さんやおばあさんがじゃんじゃんクッキーを焼いていきます。

 定番のジンジャーブレッドクッキーはもちろん、様々な種類のクッキーをお皿に並べ、好きなものを好きなだけ、おしゃべりやボードゲームをしながらだらだらとたべます😆。

 親戚やご近所同士で手作りのお菓子を交換することもあるようです。

その他のクリスマスの習慣

 昔ながらの伝統や言い伝えは薄れつつありますが、それでも、クリスマスの変わった儀式や習慣はいろいろあります。

日本のお正月のようなもの

 スロバキアのクリスマスは家族みんなが集まってその年の健康を祈願し、おいしい料理を食べてだらだらする、まさに日本のお正月です🎍。

 日本の文化とヨーロッパの文化、もちろん食事内容や言い伝えはそれぞれ違いますが、全く異なることをしているようで、結局、やっていることや人々の気持ちははさほど変わらないのがなんだかおもしろいと思いました😄。

 

⚠︎記事で紹介している内容は、掲載当時のものです。現在は内容が変わっている可能性があるため、最新情報は公式サイトなどでご確認ください。